傾聴。魂の仕事。スピリチュアルケア。ホスピス。



先日、NHKで 『“聴く”という生き方』 という60分番組を見ました

傾聴第一人者の村田久行さんが、NHKアナウンサーさんにインタビューを受けるスタイルです。


その中で一番印象に残ったのはこの言葉

過去を語ることは、魂の仕事である


村田さんは主にホスピスでの経験を話しておられました

ホスピスの患者さんは身体の痛みだけでなく、精神的な痛み・社会的な痛み(治療費の支払い等)・スピリチュアルな痛みもあるそうです


スピリチュアルな痛みとは
・生きることの無意味感
・生きることの無価値感
・自分はいない方がいい
・死ぬときは一人で死ぬのだ(孤独という苦しみ)

そして、それを癒すことができるのが傾聴だとのこと




ある女性患者さんの例として…

 
はじめは
「何も悪いことをしていないのにどうして自分がこんな病気にかかるのか」
など、やりきれない思いを話しておられた

それがだんだんと
「私は母親に愛されていなかった」
「兄弟は可愛がられていたが私は何もしてもらえなかった」
など、ずっと言えないまま抱えてこられた苦しみを吐露し始め(お母様は既に他界)

しかし村田さんが何度もお話を聴かせていただいているうち、徐々に
「そういえば、母親はこんなことを私にしてくれていた」
「初めての子を出産するときにははるばる遠くから面倒を見に来てくれた」
など良いことも思い出し、話されるようになり

「母が天国で待っていてくれるような気がする」
と穏やかなご様子になっていかれ、その数日後、お母様のもとへ旅立たれたそうです


村田さんは次のようにおっしゃっていました
 

語ることによって新たに思い出されることや気づくこともある

過去は変えられないけれど織り直すことができる

お年寄りの方やホスピスの患者さんはご自分の昔話を何度もされることが多く、しかも、いつも同じ話なのでご家族や身近な方は「またか」とうんざりするが、ちゃんと「過去を織り直す」という意味があり、それこそが魂の仕事(スピリチュアル・ケア)である


そして、そのために欠かせないのが、お話を聴かせていただく人。傾聴者。

番組の中では傾聴についての大切なポイントが出てきましたので箇条書きにしてみますね

「傾聴はどうやればいいのですか」という質問が多いが一番大切なことは「何を聴かせていただくのか」。二番目が「なぜ聴くのか」。三番目にやっとHow to としての「どう聴くのか」に至る

同じ言葉を繰り返し言う。オウム返し。これによって相手の方は「わかってもらえた」と思う。ひとりじゃないんだと思える。気持ちが落ち着く。整理される。生きる力が湧いてくる。

聴くことは、それだけで援助になる。

何もせず、ただそこにいること。話してくださるのを待つことは、相手の方に信頼を示すこと。

信頼関係は、よく聴くことで築かれる

現代は、お互いを説得しようとする社会。聴こうとしない社会。昔は「読み・書き・そろばん」と言われたが、現代においては「読む・書く・話す・聴く」が大切


聴かせていただく。
話して下さるのを待つ。

簡単なようだけど、実際、とっても難しい・・・


でも「聴く」がもっと広まると穏やかな世の中になるような気がします。



なお、録画ではなく手元のメモを頼りに記事を起こしました。実際に村田さんが使われた言葉と違う部分があると思いますがご了承くださいm(_ _)m

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA